40代の既婚者です。数年前の結婚記念日のことです。その年は、結婚してちょうど10年目でした。珍しく、主人から外食しようと誘われました。主人はあまりグルメではなく、味よりもボリュームを重視するタイプなのでファミレスかと思っていました。連れていってくれたお店は、夜景のきれいなレストランでした。予約していたらしく、窓辺の景色の良い席でした。主人が選ぶお店としてはおしゃれなレストランだったので、どこでこの店を調べたのか尋ねると会社の同僚にいろいろリサーチして、お店をセレクトしてくれたそうです。メニューも同僚のアドバイスで選んだそうです。レストランでの食事も終わり、食後の飲み物が来る頃にウエイターの方から「本日、結婚記念日でございますね。ご主人様からお預かりした。」と花束とメッセージカードを受け取りました。主人から花束をもらった経験は交際していた時もなかったので、びっくりしました。主人はモテるタイプではなく、女性の扱い方も疎いのでこんなサプライズ演出ができることにびっくりしました。びっくりするのと同時に、主人との出会いから、今日までの出来事がいっぺんに思い出されて涙が溢れてきました。主人も突然泣く私に慌てていましたが、「自分で花束渡すのが恥ずかしいからお店の人にお願いしたんだ。」と一言。お店の人に頼む方が恥ずかしい気もするのですが、主人はその方が気がラクだったようです。メッセージカードには、高価なプレゼントは買えないけれど、10年分の感謝の気持ちを表現しました。今までありがとう。これからもよろしくね。と書いてありました。食後のコーヒーを飲んで、気持ちを落ち着けてからお店を出ました。花束を渡すタイミングまでお店の人に指示していたのか分かりませんが、絶妙なタイミングでの花束でした。プレゼントは、金額ではなく相手のことをどれだけ大切に思っているかという気持ちが大切なんだと、改めて感じるプレゼントでした。今でもメッセージカードは大切に持っています。夫婦喧嘩した後にメッセージカードをみると、気持ちが落ち着き、自然と謝ることができるんです。
40代女、気持ちをプレゼントされる
